[本文]
-
- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
- 元記事公開日:
- 2015/04/21
- 抄訳記事公開日:
- 2015/05/18
-
持続可能性研究をより効果的に促進
- 本文:
-
新しい持続可能性研究基本計画がスタートする。これに関してドイツ連邦教育研究省(BMBF)は概略下記のような報道発表を行った。
ヴァンカ連邦教育研究大臣は新しい基本計画「持続可能な発展のための研究」(FONA3)を公表した。FONAは連邦教育研究省による地球規模の変化、持続可能な経済とソーシャル・エコロジーの問題に関する中心的な助成プログラムである。FONA3では今後5年間に未来都市、エネルギー転換、持続可能な経済という新しいテーマ分野でスタートすることになる。研究計画では専門分野横断的に、より応用指向を強めた方向付けがなされ、関係者やユーザー等のグループを早期の段階からテーマ決定に取り込んでいく。
ヴァンカ大臣は「FONA3によって持続可能な発展に関する研究をより効果的に推進していく。研究から生まれる新しいものを応用に至るまで支援していく。なぜなら、知識だけではなく実用化も重要だからである」と語った。
「持続可能性研究」基本計画の成果の一つは二酸化炭素をベースとした燃料の生産に関するデモンストレーション・プラントの建設と試運転である。FONA3の紹介に当たりヴァンカ大臣の公用車にCO2、水及び再生可能エネルギーから造った最初の合成ディーゼル油を用いた。燃料生産の開始と共にこのCO2を化学的に利用する高度に革新的な技術は実用に向けて更なる一歩を刻んだ。
FONA3の枠組みの中で今後数年間に5億ユーロ強が気候研究用の大型機器及び研究機関等の更なる整備のために投資される。なかでも特に気候モデル用の新しい高性能コンピューターが挙げられる。持続可能性研究に関するプロジェクトの助成は拡充され、今後5年間に15億ユーロ強がこのために用意される。FONA3によってBMBFの高度な持続可能性研究への活動は継続され、ドイツの環境および持続可能性に関する研究はさらに強化される。未来都市、エネルギー転換、持続可能な経済というテーマによってFONA3はBMBFの新ハイテク戦略の一部ともなる。
FONA3の発表は「持続的可能性のための技術:化学的プロセスとCO2の資源的利用」に関する助成措置の最終国際会議に際して行われた。同会議においては持続可能性及び気候保護のための技術及び研究成果が発表された。これらは化学産業において将来CO2が如何に資源として利用可能であるかを示している。合成ディーゼルの他にCO2ベースのマットレス、緩衝材としてのフォーム・ラバーがもう間もなく実用化できる。CO2を資源として有効利用することに助成することで、こうした優れた応用指向の成果が継続的に生み出される素地となっている。
ヴァンカ大臣は会議の開会の辞において「こうした様々な例によって持続可能性は技術的、社会的なイノベーションと結びついている。CO2を資源として幅広く利用することに成功すれば、気候保護、エネルギー転換、資源効率化に大きく寄与し、“Green Economy“への道を切り開くことにもなる」と語った。
[DW編集局]