[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2015/04/23
抄訳記事公開日:
2015/05/20

ベルリン健康研究所が法律権限を有することに

Berliner Institut für Gesundheitsforschung ist rechtsfähig

本文:

ベルリン健康研究所(BIG)がベルリン州の公法による独立団体として法的基盤を持つことになった。これに関して連邦教育研究省(BMBF)は概略下記のような報道発表を行った。

ベルリン健康研究所(BIG)の設立に関する法律が発効した。これによってBIGがベルリン州の公法による独立団体として法的基盤を持つことになった。ヴァンカ連邦教育研究大臣はベルリン州の立法手続きの完了を歓迎し、「BIGが法的権限を有することになったことは、ドイツにおける健康研究のための重要な一歩である。同研究所は今や完全な活動能力を有し、患者のための研究を行うことができる」と語った。

同研究所はマックス・デルブリュック・分子医学センター(MDC)とベルリン大学病院(シャリテ)臨床研究を合併したことによって生まれたものである。BIGは、科学的な知見をより迅速に臨床の現場に持ちこみ患者が利用できるようにするトランスレーショナル・リサーチの新しいモデルとなるべきものである。重点となるのはシステム医学である。特徴は、疾病の研究において単に個々の症状のみを考察するのではなく、総合的な観点を取り入れるということである。即ち、遺伝的、細胞生物学的、生理学的、画像的な情報を、その全体性の中での複雑な関連性を考察し、理解し、新しい治療基盤を開発するためにシステム医学によって利用する。

この目標を達成するため、MDCの大学外研究とシャリテとのこれまでの協力が新しい段階へと引き上げられることになる。BIGの中核となるのは、両研究機関の専門分野の科学者たちが最新の方法及びインフラを利用しながら基礎的だが疾病にとって重要なプロセスを学際的に研究する共同研究の空間ということである。更にBIGは全世界からの若い人材及び先端科学者に優れた展望をもたらす。

連邦とベルリン州との間で締結された協定に従い、連邦は90%の財政負担を行い、2013年から2018年の期間に合計3億ユーロの資金をBIGのために投入する。実業家ヨハンナ・クヴァントによる私的な“エクセレント・イニシアティブ”を通じシャリテ財団によって今後10年間最高4,000万ユーロまでが追加投入される。

[DW編集局]