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- 国・地域名:
- 中国
- 元記事の言語:
- 中国語
- 公開機関:
- 中国科学報
- 元記事公開日:
- 2015/04/27
- 抄訳記事公開日:
- 2015/06/05
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中国科学院·自動化研究所、脳型知能の研究に注力
- 本文:
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2015年4月27日付の「中国科学報」ネット版は、「中国科学院·自動化研究所、脳型知能の研究に注力」と報じた。本記事ではその概要をまとめる。
4月15日、「中国科学院·自動化研究所·脳型知能研究センター」が正式に設置された。これは将来的に人工知能と情報技術の発展に向けた脳型知能研究計画が全面的な始動を示すものである。自動化研究所の脳型知能研究について、以下の四点にまとめられる:
一、研究の方向性:
1.既存の脳科学の成果を基にして、脳神経シミュレーターを作成し、人工視覚、機械学習のような基礎研究を行う。2.脳型情報処理メカニズムに基づいて、マルチモーダルデータの意味分析を行う。
3.脳型情報処理の研究を通じてロボットの知能化を向上させる。
二、研究開発状況:
1.現在、科学技術部は「脳科学と脳型研究」の重大特定プロジェクトを立案している。2.北京大学、復旦大学等の大学は脳科学における関連研究を展開する。
3.中国科学院·自動化研究所では大脳皮質の認知機能の計算シミュレーション、脳型自主学習メカニズム及び計算の実現と応用、手·目·脳協調認知ロボット等におけるブレークスルーがあった。
三、特徴等:
1.脳型知能研究センターは、脳研究と人工知能研究を同時進行させ、お互いに促進することを目指している。2.人工知能研究の長期的な目標は、ロボットに思考力·判断力を持たせることである。
3.脳型人工知能のコアは、脳と神経科学、認知科学、計算科学、情報科学等の学科領域が融合し、新技術革命を強力に推進する。
四、学術交流:
1.脳型知能研究センターとスイス連邦工科大学ローザンヌ校はこのほど、「中国·スイスデータ駆動神経科学共同実験室」を設立し、神経情報学の共同研究を開始した。2.同センターはアメリカのタフツ大学(Tufts University)、ボストン大学(Boston University)と共同で認知脳のシミュレーション研究を展開しはじめた。
3.同センターは中国科学院·神経科学研究所、北京師範大学等の研究機関と緊密な協力関係を有している。
[JST北京事務所]