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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 国防高等研究計画局(DARPA)
- 元記事公開日:
- 2015/04/01
- 抄訳記事公開日:
- 2015/05/26
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技術と信憑性の限界に同時に挑む:アメリカ国防高等研究計画局 (DARPA) が新しい諸プログラム発表
New DARPA Programs Simultaneously Test Limits of Technology, Credulity
- 本文:
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アメリカ国防高等研究計画局 (DARPA) は4月1日、以下の4つの新規プログラムを発表した。
・多様な飛行能力を示す高適応性軽量空中輸送 (Adaptable Lightweight Airborne Delivery of Diverse In-Flight Capabilities) ALADDIN 計画:信頼性の高い空中輸送は多くの任務において極めて重要である。ALADDIN計画は、折り畳み又は巻き取り可能な柔軟な構造で、後縁に渦極小化機能を有し、更にオプションの特長として汚染抵抗性を保証するためのナノテク技術を駆使したステルスコーティングした携帯式の飛行体を実現する為に、小型化された推進力及び揚力の技術を開発する事を目的とする。
・優れた高精度気象予測の科学的高度評価 (Scientifically Enhanced Evaluation of Superior High-Accuracy Determination of Weather) SEE SHADOW 計画:作戦行動の計画には気象の把握と未来予測が不可欠である。より長期に亘り高精度に気象を予測する事は任務の成功並びに作戦費用の低減をもたらす。過去のDARPAの計画「生命体の外部兆候からの知能抽出」(Extracting Intelligence from External Indications of Organisms) EIEIO計画の成功に立脚した SEE SHADOW 計画は、動物行動学並びにフォトニクスに関するオープンソースデータを画期的なビッグデータ分析法を適用して6週間前の正確な気象予報を提供する。本計画はペンシルバニア州の部分地下のロケーションにおいて2016年2月に開始される予定。
・共同先進的水戦システム (Joint Advanced Water Warfare System) JAWWS 計画:敵対者による、従来型船舶並びに兵器技術の遠距離探知を可能とする高度センサーの使用が増大し、米国の海上作戦の優位性に対し難題となっている。より小型化された、自己充足的で検知されにくいプラットフォームはその様なセンサーの利用を妨害して諜報、監視及び偵察活動、並びに精密照準爆撃の諸能力を長期に亘り提供し続ける。JAWWSは非常に大きなサメ、又は凶悪なサメの複製品を安全かつ人道的に利用する事により、既に実績のある周期的な低周波数音波パルスによる恐怖誘導能を活用した、長期に亘る遠隔操作可能な武器プラットフォームとしての画期的技術の開発を目的とする。
・費用効果の高いアンオブタニウムの高速適用の為の高精度資源の活用 (Leveraging Extremely Precise Resources for the Cost-Effective, High-Speed Application of Unobtainium) LEPRECHAUN 計画:過去に入手不可能又は見つけにくい成分・元素を組み入れた先進素材に対するDARPAの投資は、数々の画期的な能力をもたらした。例えば、チタン及び炭素繊維は軍事並びに民間航空機の設計を革新し、窒化ガリウムを用いた集積回路はモバイル通信及びマイクロエレクトロニクス革命の基盤となったラジオ、マイクロプロセッサ並びにGPS技術の小型化をもたらした。LEPRECHAUNはこれらの領域におけるDARPAの過去の成功に立脚し、低コスト大量生産並びに広範囲に亘る信じ難い可能性を触媒する能力を示すアンオブタニウムを利用可能にする。
DARPAは、上記4つの新規プログラムに関する技術目標の概要を Broad Agency Announcements (BAA) にて発表の予定。
[DW編集局+JSTワシントン事務所]