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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
- 元記事公開日:
- 2015/09/08
- 抄訳記事公開日:
- 2015/10/06
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リテラシー向上の為の10年を宣言
- 本文:
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ヴァンカ連邦教育研究大臣がクルト文部大臣会議議長と共にリテラシー向上の為の10年紀をアピールし、これに関して連邦教育研究省(BMBF)は概略下記のような報道発表を行った。
連邦と州は今後10年間に成人の読み書き能力の大幅な向上を目指す。ヴァンカ大臣とクルト議長兼ザクセン州文部大臣は9月8日の国際識字デーに当たり、「リテラシー向上の10年」を呼びかけた。今後10年間に成人に読み書きの能力を向上させる支援措置を講じようとするものである。BMBFはリテラシー向上プロジェクトのため最高1億8,000万ユーロを投入する。
ヴァンカ大臣は「十分に読み書きができない人はしばしば疎外感に襲われる。現代の技術・サービス指向の労働界では読み書きの能力は社会参加と雇用確保の為の基礎だからである」とし、「州や、その他多くのパートナーと共同で今後10年間に、より多くの人々が晩年になってもその読み書きの能力を向上させる勇気を奮い起せるようにしていきたい。これらのプログラムや様々なプロジェクトは難民のドイツ語学習のためにも開放されていることを強調したい」と述べた。
クルト議長は「リテラシー向上の10年を教育政策アジェンダのトップに置く。社会、企業、労働組合、教育機関並びにメディアに、該当する人々が容易に読み書きの能力を向上させ、提供されるサービスを受け入れることができるような環境を創り出していくよう呼びかけたい」と語った。
2011年にBMBFの助成によって行われたleo.level-oneという調査によると、ドイツには就業可能年齢層の750万人がいわゆる機能的非識字者であることが判明した。こうした人々は個々の文章は読めるし、書けるが、文書による作業指示が理解できない場合がある。
労働組合も重要な役割を担う。BMBFはドイツ労働組合総同盟(DGB)と共に企業に学習相談員を置くなどし、特にリテラシー向上に熱心な企業を毎年表彰していく意向。
政府は2013年連立協定の中で、これまでの識字・基礎教育に関する国の戦略を「リテラシー向上10年」に引き継ぎ、助成策を充実させていくことを決定した。既に国の戦略において連邦と州、数多くの社会的グループが協力している。
[DW編集局]