[本文]
-
- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 米国科学振興協会(AAAS)
- 元記事公開日:
- 2015/07/13
- 抄訳記事公開日:
- 2015/10/15
-
米国科学振興協会:ピア・レビュー提供のPREサービスを買収
- 本文:
-
2015年7月13日付の米国科学振興協会(AAAS)によるPREサービス買収に関する発表記事の概要は以下の通りである。
サイエンス誌と一連の系列誌の出版元であるAAASはインターネットを通じてピア・レビューを提供する「Peer Review Evaluation, (PRE)」の買収を発表した。PREは独創的な研究に対する評価をより透明で検証可能とする事により一般民衆の科学に対する信頼を深めている。
PREは研究論文等の評価方法の詳細を表示させることにより読者、出版元及び著者にメリットをもたらす。例えば、ピア・レビュー作業における各段階の情報や各専門誌の慣行、評価などの情報をユーザーに提供する。それにより、誰もが論文・記事等を正規の科学誌から確認する事が出来、更にそのピア・レビューの経緯を詳細に知る事ができる。
この技術は当初2014年にJournal of Bone and Joint Surgery(JBJS)誌で立ち上げられ、2015年にAAASでも導入しており「学術出版における透明性確保とベストプラクティスの原則」(Principles of Transparency and Best Practice in Scholarly Publishing)にも合致するものである。
PREは既にJBJSと一連の系列誌並びに米国糖尿病協会の一連の系列誌の会員に利用可能であり、年末までにサイエンス誌とその系列誌で利用可能となる。
科学的コンテントはピア・レビューされていると主張するだけでは科学に対する不信感を払拭するには不十分であり、その原因の一部は各専門誌の慣行の違いにある。PREは、強力で透明性が確保されたピア・レビュー作業がより信頼のおける最終製品につながるとの強い信念から発している。その事が科学を基盤とする企業に利益をもたらし、そして社会全般の利益となる。
[DW編集局+JSTワシントン事務所]