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- 国・地域名:
- 中国
- 元記事の言語:
- 中国語
- 公開機関:
- 中国科学報
- 元記事公開日:
- 2015/09/05
- 抄訳記事公開日:
- 2015/10/26
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中国、15分間でエボラウイルスを検出できる試薬を開発
- 本文:
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2015年9月5日付の「中国科学報」ネット版は、「中国、15分間でエボラウイルスを検出できる試薬を開発」と報じた。本記事ではその概要をまとめる。
中国科学院·武漢ウイルス研究所が明らかにしたところによると、同研究所·新発伝染病研究センターの石正麗、厳兵研究チームが共同で自主知的財産権を有する「エボラウイルス検出迅速測定試験紙(ストリップ)」と「エボラウイルス抗体ELISA(※)測定試薬キット」を開発し、このほどフランス·リヨンP4実験室(最高レベルの高度安全実験室)で検証に合格した。
実験結果によると、同センターが開発した「エボラウイルス検出迅速測定試験紙(ストリップ)」と「エボラウイルス抗体ELISA測定試薬キット」が全て快速かつ有効にエボラウイルスの抗原、抗体を測定できる。そのうち、検出迅速測定試験紙は15分間の快速検査·測定を実現できる。
エボラウイルスはエボラ出血熱の原因となるウイルスである。エボラウイルスは危険度分類で最高クラスに分類され、国際伝染病に指定される。現在、エボラ出血熱に対して効果が科学的に証明された治療薬やワクチンがないため、迅速·便利な診断方法はエボラ出血熱の予防に重要な意義を持っている。
「エボラウイルス検出迅速測定試験紙(ストリップ)」は以前のエボラ出血熱検査PCR試薬キットに比べると測定速度が大幅に向上し、精度、感度等が高く、医療設備から離れていても診断でき、臨床及び検証·検疫等の広範囲で応用できる。その開発成果がエボラウイルスの予防、診断、測定等に重要な保障を提供することが見込まれている。
※ELISA(Enzyme-Linked Immunosorbent Assay)は、試料中に含まれる抗体或いは抗原の濃度を検出·定量する際に用いられる方法である。
[JST北京事務所]