2015年7月31日付の国立衛生研究所（NIH）による電子カルテシステムの認定に関する報道発表の概要は以下の通りである。

NIHの臨床センターは連邦政府の医療施設としては初めて、医療情報・管理システム協会アナリティックス（Health Information and Management Systems Society (HIMSS) Analytics）から研究病院ステージ７の認定を受けた。この認定結果はセンターが、入院患者のケアにおいて、紙ベースの表や記録の使用を排除し、優れた電子カルテシステムを採用している事に対する評価であり、協会の電子カルテ採用モデルでは達成可能な最高のレベルである。

NIHの臨床センターでの電子カルテの使用は1970年に遡るが、最高レベルの認定の理由は
１．入院患者にケアを施し管理するに当たっての紙ベースの表や記録の使用を排除した
２．入院患者のケアの質、患者の安全、及びケア提供の効率化の改善を図ることを目的として科学的な知見の報告や臨床データのパターン分析を行う為に電子システムを活用した
３．患者治療の権限を有する個人・団体との間で標準化された電子的やり取りを通じて、文書や医用画像を含む臨床情報の共有した

この臨床センターで患者のケア、研究及び管理業務の支援に広く使用されているコンピューター情報システムである臨床研究情報システム（CRIS）も協会の評価の対象とされた。
HIMSSアナリティックスはHIMSSの非営利目的の完全子会社で、データ及び分析の専門知識を提供し、特定の組織がどのステージに到達しているかを分析するための電子カルテ採用モデルを提供している。ステージ７として知られる認定レベルは、0から7までのスケール上での計測に基いており、組織が患者ケアと健康アウトカムの改善のために電子カルテの使用を採用している程度を計測した結果である。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]