[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国立科学財団(NSF)
元記事公開日:
2015/08/14
抄訳記事公開日:
2015/10/28

NSF 食糧・エネルギー・水資源研究へ新助成金

NEW GRANTS FOSTER RESEARCH ON FOOD, ENERGY AND WATER: A LINKED SYSTEM

本文:

2015年8月14日付の国立科学財団(NSF)による食糧・エネルギー・水(FEW)の研究助成金に関する発表記事の概要は以下の通りである。

人口が増大し、多くの人々が食糧・水・エネルギー源の欠乏に直面する世界においては、これらの資源を供給する事は難題となりつつある。これに対する新しい解を発見すべくNSFは食糧・エネルギー・水(FEW)の相互作用に関するワークショップを支援する目的で総額120万ドルに上る17の助成金を決定した。更に、科学者による追加研究が出来る様に従来の助成金を補完する目的で640万ドルを支出する。

地球上の人口の大部分は灌漑支援型農業に依存し、それはまた水を多くの異なる場所へ移動させるための電力を必要とする。しかし水は減少しており、特に一部の地域でその傾向は著しい。土地の使用慣行の変更、都市化の進展、人口増と気候変動は水・エネルギー及び農業資源を圧迫する。これらの課題と取り組むためには食糧生産、エネルギー需要、及び水の利用可能性と配水の複雑さについて斬新な方法で理解することが必要である。FEWの助成金はこれらの解決策を探求する。ヒトと環境の相互作用の理解を深める事は、とりわけ食糧・水・エネルギーの関連性の場合は大きな科学的な挑戦である。

NSFによる助成金はNSFの生物科学局、コンピューター・情報科学工学局、教育・人的資源局、地球科学局、数学・物理科学局、社会・行動・経済科学局並びに統合活動室から拠出されている。

個々のFEWワークショップは30-80人の参加者を想定しており、自然科学、物理科学、社会・行動科学およびコンピューター・工学における研究者間の共同研究を促す事が期待されている。目標は、カリフォルニアでの変化の状況で見られる様な、又大きな国際河川系で見られる様な食糧・エネルギー・水分野の理解を深めるための革新的なアプローチの探究であり、更に資源の効率化、廃棄物の削減並びに再利用の推進をもたらす技術の研究である。エネルギー・水・バイオ技術並びにスマートシステムに対する基礎的なエンジニアリング研究、そして持続可能な水・エネルギーの使用に焦点を当てた研究プロジェクトに対する需要は系間の相互依存が深まるに従い増大するであろう。

FEWは2010年にNSFが創設した持続可能性のための科学・工学・教育(SEES)の投資分野で、地球の持続可能性を脅かす環境変化を緩和し、又それに順応するのに必要な能力と技術を獲得する為の研究基金の創設から派生した取り組みである。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]