[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
国民教育・高等教育・研究省(MENESR)
元記事公開日:
2015/10/01
抄訳記事公開日:
2015/11/06

2016年度予算: 高等教育・研究予算を増額

Budget 2016 : des moyens en hausse en faveur de l'enseignement supérieur et de la recherche

本文:

国民教育・高等教育・研究省(MENESR)の2015年10月1日付け標記報道発表では、2016年の高等教育・研究予算について以下のように報じている。

2016年の高等教育・研究予算は232.5億ユーロが予定され、前年より3億4700万ユーロの増額となる。高等教育施設への補助金が伸びており、学生の生活支援予算は2.4%増、1000ポストが追加され、研究予算の堅持が見られる。

・高等教育に130億ユーロ(+3億500万ユーロ)

高等教育施設に対する補助金は1億6500万ユーロの伸びとなった。その内学生数の増加に対する支援で+1億ユーロ、新規1000ポストの雇用創出の資金として+6500万ユーロ。

・学生の生活支援に25.4億ユーロ(+3600万ユーロ)

667,500名の学生が2015~2016年次に社会的基準に基づいた奨学金の恩恵に浴すことになる。これによって高等教育の奨学生の率は35%になる。

・研究に77.1億ユーロ(+600万ユーロ)

2016年の研究実行機関の運用予算は58.2億ユーロで前年並みの定常枠を確保した。これにより国立科学研究センター(CNRS)では研究に必要な雇用の維持及び全ての定年退職研究者の補充が可能になる。2012年以降、公共領域において2,600名強の研究者が新規雇用されている。

国立研究機構(ANR)の研究助成予算は前年並みの5億5500万ユーロに留まる。

フランスの国際的な取り組みへの備えを目的とした予算は700万ユーロの伸びとなった。これにはアリアン6号プログラムの開始に関連する欧州宇宙機関の新規プログラムなどが考慮されている。

なお研究予算は、「将来への投資施策」、「キャンパス計画」、「国家・地域圏プロジェクト契約(CPER)」といった枠外予算で補完される。キャンパス計画及びPIAで15億ユーロ。2015~2020年のCPERでは地域における研究・イノベーションに約2億600万ユーロの予算枠を予定している。

※国民教育・高等教育・研究は「将来への投資施策」(第1次及び第2次を合わせて)全体の予算465億ユーロの内の半分を占める。100億ユーロの投資額となる第3次PIAは2016年に開始され、その一部は高等教育・研究に充てられる。

[DW編集局+JSTパリ事務所]