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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
- 元記事公開日:
- 2015/10/28
- 抄訳記事公開日:
- 2015/12/04
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BMBF対中戦略:競争と協力の間に
- 本文:
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連邦教育研究省(BMBF)が対中戦略を発表し、概略下記のような報道発表を行った。
中国の研究開発支出は3,360億ドル(2013年)と米国に次いでおり、同時期のドイツの研究開発支出は1,010億ドルであった。工学、化学、材料研究の分野において中国の研究機関は世界レベルであり、ドイツもこの領域で強みを示している。
様々な分野でドイツと中国の研究者間の協力はますます増加し、複雑化している中で、ヴァンカBMBF大臣は研究と科学における協力に関する対中国戦略を提示した。
ヴァンカ大臣はBMBF中国デーに際して「ドイツは中国と偶然や機会に頼らずに戦略的な協力の道を歩むようにしたい。そして信頼と信用に特徴づけられた道をともに歩みたい」と述べた。
戦略の中核となるのは、ドイツにおける幅広い中国コンペテンスの構築のような基本的事項であり、これに関してはまだ研究者が不足している。中国での長期滞在研究や、中国の労働カルチャーと中国語に関するより多くの知識を得ることにより、強固な関係を構築できる。このためには例えば知識交換や、知的所有権に関する疑問や、更には技術移転等について協力するための基本的条件の改善が必要である。
ドイツとして特に関心のあるのは、環境技術、電気自動車、フォトニクス等の個々のキーテクノロジーにおける協力である。中国は現在飲料水用貯水池の回復や土壌の整備に関する大きな環境プログラムを持っており、この領域では数年来協力が確立している。フォトニクスの分野では協力の重点はLED照明に置かれている。LED照明が両国政府のエネルギー効率引き上げという目標を達成するために大きく寄与することが期待されているからである。
独中協力はここ数年大きく増加した。現在1,100件以上の大学間協力が存在している。マックスプランク、ヘルムホルツ等の研究機関も中国のパートナー機関と協力し、中国に独自の代表部や研究所等を開設している。政治レベルでも両国の協力は、特に2011年の独中政府間交渉の開始以来強化されている。BMBFは中国側カウンターパートとなる各省と各種の研究テーマと大学・職業教育協力に関する13の共同覚書を締結している。
[DW編集局]