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- 国・地域名:
- 中国
- 元記事の言語:
- 中国語
- 公開機関:
- 中国科学報
- 元記事公開日:
- 2015/10/16
- 抄訳記事公開日:
- 2016/01/12
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中国第三軍医大学全軍免疫研究所による自己免疫疾患に関する研究成果
- 本文:
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2015年10月16日付の「中国科学報」ネット版は、「中国第三軍医大学全軍免疫研究所の研究チームが世界で初めてTFH細胞に対する転写因子TCF-1の分化作用を発見」と報じた。本記事ではその概要をまとめる。
第三軍医大学全軍免疫研究所の葉麗林教授が率いる研究チームはこのほど、世界で初めてTFH細胞に対する転写因子TCF-1の分化作用を発見した。同発見は抗体の混乱により自己免疫疾患に新たな治療標的分子を提供し、更に有効な治療効果を実現できる。
TFH細胞は人体免疫システムに存在し、抗体産生及び免疫バランスにおいて重要な役割を果たす。科学技術部·973計画(国家重点基礎研究発展計画)、中国共産党中央組織部·千人計画(海外ハイレベル人材招致計画)及び国家自然科学基金委員会の資金援助により同研究チームは3年の研究·実験を経て実験動物マウス体内に転写因子TCF-1を発見した。転写因子TCF-1は人体内にも存在し、Bリンパ細胞の抗体産生及びTFH細胞の分化に重要な役割を果たしている。
葉教授は、「体内抗体の制御により、自己免疫疾患の治療に良好な効果をもたらすことができる。今後、同研究成果に基づき、我々はTFH細胞分化を制御するワクチンを開発し、自己免疫疾患の予防·治療を目標としたい」と報告した。
[JST北京事務所]