[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
科技日報
元記事公開日:
2016/01/31
抄訳記事公開日:
2016/03/17

科学技術による農民生活の支援

科技要为农村小康社会提供全面支撑

本文:

2016年1月31日付の「科技日報」ネット版は、科学技術で農村における小康社会(ややゆとりのある社会)の建設を全面的に支援すると報じた。本記事ではその概要をまとめる。
新しく公表された中央1号文(「改革イノベーションの拡大、農業近代化の加速に関する若干意見」)は、中国の「三農(農村・農業・農民)」発展が直面する新しい矛盾・チャレンジに解決策を提供している。
同政策には、経済発展の新常態や資源環境の制限の中において、農民の収入向上と全面的な小康社会(ややゆとりのある社会)をいかに実現させるか、農業の発展方式の転換により食料等重要な農産物の供給をいかに確保するか、中国の農業競争力を引き上げ、国際市場における主導権をいかに握るか、これらの問題の解決は、中国の農村・農業の発展にとって必要不可欠なことと述べている。
2016年度および「十三五」期間における農業・農村の関連業務において、科学技術が果たす主要な役割は全面的に小康社会の建設を支援することである。とりわけ重要なのは、農村における小康社会の建設において技術的な支援を提供し、農業の近代化プロセスを加速し、イノベーションで農業の発展方式の転換を牽引することである。具体的には、食料生産力向上のための新たな技術開発や農業構造の最適化による農業の発展を切り、課題解決により、農民収入の向上や新しい農村の建設を目指す。また、イノベーション駆動に基づく高効率な生産体制を創出し、製品の安全及び資源の節約を重んじた環境保全型近代農業の発展の道を堅持することで、美しい農村を建設する。
農業・農村の科学技術イノベーション創出を推進するために最も肝心なのは、科学研究体制・メカニズムを革新することである。「科学技術体制を改革する実施方案」を貫徹し、中央財政による科学技術プログラムの管理に関する改革が定めた各任務の実行を加速し、農村・農業の科学技術に対する統合的な管理を構築する。そのためにも、部門間連動を形成し、全国にある科学技術資源を活用し、農業・農村における科学技術関係の課題を総合的に配置し、科学技術による牽引力及び資金の利用効率を向上させる。
情報化・バイオファブリケーション・知的生産技術を駆使することで、持続可能な近代農業科学技術イノベーション新体系を構築する。関連部門と連携し、「十三五」農業・農村科学技術イノベーション新企画を統合的に制定する。
農業フロンティア技術及び基礎研究に関する取り組むべき課題を設定し、遺伝子調節および分子育種、バイオセーフティ(生物学的安全性)における一連の重要な理論・方法を創出し、世界における農業技術のフロンティアの地位を占めることを目指す。
農業・農村の科学技術イノベーションを推進し、イノベーション駆動で農業の経営方式を第1次、第2次、第3次産業を結合させ、産業化、ブランド化、全てのチェーンにおける高付加価値化をねらう。循環型農業、持続可能な農業、農業のバリューチェーンを構築し、食品産業、バイオベース産業、バイオマスエネルギー産業、循環型農業、レジャー農業等、新農業生産方式の導入を加速し、産業集積を推進する。
縦方向と横方向で農業のサプライチェーンと機能を拡大し、バリューチェーンを拡大する。科学技術金融、電子ビジネス、オリジナル文化ブランドのプラットフォームを構築し、農産業の付加価値を引き上げる。系統的に伝統農業を改造し、多様で多機能な近代農産業の技術体系を作り上げる。

[JST北京事務所]