[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州共同体研究開発情報サービス(CORDIS)
元記事公開日:
2016/01/21
抄訳記事公開日:
2016/03/24

EUにおけるRRI(責任ある研究イノベーション)を推進するための新たなツールを開発

New tool developed to facilitate responsible research and innovation in the EU

本文:

欧州共同体研究開発情報サービス(CORDIS)の2016年1月21日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
===

2016年1月14、15日にブリュッセルで開かれた「責任ある研究イノベーション(RRI): Shaping New Horizons」の会合において、EUが助成するRES-AGORAプロジェクトの成果が話し合われた。会合では、プロジェクトのコーディネーターを務めた、ドイツのフラウンホーファーシステムイノベーション研究所(Fraunhofer Institute for Systems and Innovation Research)Ralf Lindner博士が、このプロジェクトの主な成果と、欧州における真の意味での責任ある研究およびイノベーション(RRI)にどう貢献するかについて説明した。

RES-AGORAプロジェクトは、RRIを実現するための包括的なガバナンスの枠組みを策定することを目的としており、3年にわたって実証研究が集中的に行われた。徹底的なケーススタディや文献の分析、国レベルでのRRIのモニタリング、および多様なステークホルダーによる5つのワークショップで構成される大規模なプログラムも実施された。

これらのイニシアティブの集大成は、欧州の研究およびイノベーション(R&I)活動に関わっている様々なステークホルダー間の議論や交渉、建設的な学習機会などを促すためのツール「Responsibility Navigator」の開発として示された。

RES-AGORAプロジェクトは2016年1月に終了しているが、プロジェクトチームは、研究イノベーションに関して現在どのような組織構造が存在するのか、また、RRIという原則の段階的な制度化を推奨するために、このような組織構造をどうやって構築・改革できるかについて十分に理解を深めることが、RRIの支援者にとって重要だと考えている。

Responsibility Navigatorは、相互交流、ベストプラクティスの共有および継続的な学習に重点を置いており、上述のプロセスを促すための重要な手段になるだろうとしている。

[JSTパリ事務所]