[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
エネルギー省(DOE)
元記事公開日:
2016/01/14
抄訳記事公開日:
2016/04/15

時代に即した電力網整備イニシアティブによる新規措置

CABINET IN YOUR COMMUNITY: Grid Modernization Fact Sheet

本文:

2016年1月14日付の米エネルギー省(DOE)の標記発表記事の概要は以下のとおりである。

国の電力網は、経済のバックボーンであり、今後の経済成長の主要な要因であり、エネルギー安全保障の不可欠な構成成分である。電力網を最新技術で装備し活性化することで、再生可能なエネルギー源の網上での供給を容易にすることが、オバマ大統領の最優先課題である。

DOEは、復興法(Recovery Act)を通じて、新しい時代に即した電力網の整備に45億ドル強を投資している。これには、スマート・グリッド技術の展開に対する33億ドル強のほか、スマート・グリッドの局所エネルギー蓄積実証プロジェクトに対する追加分の6億8500万ドルが含まれる。このような投資の結果として、米国の現在の電力網は信頼性、復元力、柔軟性、効率性、安全性において向上が見られる。

上記を補完する目的でDOEはこのほど、時代に即した電力網整備イニシアティブ(Grid Modernization Initiative:GMI)における新規措置(米国の電力網をより手頃な価格で復元力があり持続可能にする新たな取り組み)を明らかにした。主要な措置を以下に挙げる。

・複数年プログラム計画(MYPP)

GMIは、従来のエネルギー源と再生可能エネルギー源を統合管理する課題に対処することで米国の電力網の将来像を明確化できるようにする一方で、オバマ政権による投資を基盤としてグローバルなクリーン・エネルギー経済における米国の繁栄、競争力、イノベーションを目的とした重要な共通基盤を提供する。MYPPは、GMIの下でDOEが広範囲の主要な外部パートナーと密接に協力して作成したものである。本プログラムは、時代に即した電力網整備を可能にするDOEの研究・開発・実証試験計画の詳細なプランを明確に記述している。これはDOEが最近発表した「4年毎のエネルギー・技術計画見直し」の構想や提言に基づいている。

・DOEの研究所連合に3年間で最高2億2000万ドルのファンディング

GMIは議会が定めた政府歳出予算に従って、DOEの「時代に即した電力網整備を目指す研究所連合」(GMLC)に対して3年間に最高2億2000万ドルのファンディングを行う。このファンディングは、DOEの14の国立研究所及び広域(産業界、学界、州政府、地方自治体など)のパートナーでの88件の研究開発プロジェクトを支援する。このファンディングは、基盤的研究の支援、グリッド技術における革新的分野横断的研究開発の促進、先駆的な地域提携の展開を狙ったものである。このファンディングは、先進エネルギー蓄積装置、電気自動車、ソーラーシステム等のグリッド・デバイスの統合に不可欠な技術の研究開発を支援する。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]