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- 国・地域名:
- ロシア
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- ロシア連邦政府
- 元記事公開日:
- 2016/01/26
- 抄訳記事公開日:
- 2016/04/19
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ロシアのイノベーション・システムの改革
- 本文:
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ロシア連邦政府の2016年1月26日付標記発表では、メドヴェージェフ首相が主宰する連邦政府付属専門家評議会の会合においてロシアのイノベーション・システム改革に関する議論が行われた旨報じているところ、同会合における首相の冒頭演説の概要は以下のとおり。
イノベーションを支えるインフラの効率性については賛否両論ある。しかしここ数年、ロシアにおけるイノベーション推進のためのシステムの近代化に対してはかなり力を入れて取り組んできたも事実である。公的機関や社会組織のみならず、企業もこの取り組みに関与してきた。
政府としては、専門の機関を設けたり、研究・技術政策の策定に幅広く取り組んだりしてきた。ロシア科学アカデミーおよび高等教育機関における改革の実施やハイテク産業に対する支援にも着手した。このような取り組みのすべてにおいて、ロシア内外で一定の成果をあげている。(2016年1月に米国ブルームバーグ社が発表した世界の国別イノベーションランキングにおいて、ロシアが12位に浮上したことに言及した上で、)この評価はロシアの高等教育のレベルおよびハイテク企業の数とも関連がある。
ロシアが直面している問題として、産学連携のレベルが低いこと、イノベーションに対する要求が不十分であること、規制の枠組は強力でありながら知的財産権の保護は依然として弱体であること、などが挙げられる。これら問題のほかにも、(イノベーション)推進機関の活動の効率性評価、産学によるイノベーション推進プログラムの実施、研究開発支出の効率性向上、支援方策の透明性確保などの問題についても議論しなければならない。
大統領の指示により、技術開発庁を近々新設する予定である。そこでは、ロシア企業向けに技術ライセンスの探索や取得に関するサービスの提供に重点を置く。
(※本件会合後の2月3日には、ドヴォルコヴィッチ副首相に対して2月8日までにイノベーション推進組織の運営システムの再編に関する提案を首相に行うことや、経済発展省を含む幾つかの関連省庁に対して3月1日までにイノベーション推進組織の活動を調整する企画室の設置に関する提案を政府に行うことなどを定めた指示書が発表された。)
[DW編集局]