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- 国・地域名:
- ロシア
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- ロシア連邦政府
- 元記事公開日:
- 2016/01/22
- 抄訳記事公開日:
- 2016/04/18
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自動車産業の現状と2025年までの基本開発戦略
- 本文:
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ロシア連邦政府の2016年1月22日付発表記事では、同日サマラ州で開かれた自動車産業の現状と2025年までの基本開発戦略に関する会議について報じている。同会議におけるメドヴェージェフ首相の冒頭演説の概要は以下のとおり。
(2015年は自動車販売数が前年度比で約3分の1に減少したが、企業における生産停止や大規模な数のリストラを招くことはなかったと言及した上で、)2015年には自動車産業は国から430億ルーブルの支援を受けた。車を買い替えたり、自動車のクレジット払いやレンタルの価格を低くするなど、需要喚起のため措置された国家プログラムには、確かな効果があった。昨年購入された150万台以上の新車のうち、3分の1以上が特別な低価格で購入されている。本年度もこの政策を継続する。
現在の予測では、近い将来において市場が大きく成長することはない。ルーブルのレートも自動車部品の値上がりも、これに有利には働かない。とはいえ、現在の極めて厳しい条件下においても成長できる部分を探さなければならない。2つの方向性があると考える。1つは、自動車部品の輸入代替について緊急に取り組む必要がある。原材料から最終製品に至るまでの独自の国内生産チェーンを確保しなければならない。国内で生産を開始する自動車部品のリストを作成し、有望な材料や部品の設計に必要な基盤を築く必要がある。もう1つは、輸出する可能性のある製品を注意深く分析し、ロシア企業および海外市場におけるそのブランドをどのように後押しすべきかを検討する必要がある。グローバル市場で存在感を持つことで、ロシアの自動車産業が長期に亘り持続的に発展できるようになる。
政府がこのほど決定した2016年の自動車産業支援プログラムには、ロシアの自動車メーカーの成長再開のための基盤を提供する狙いがあり、ファンディング総額は500億ルーブルに達する。2015年に行った主要施策も継続して実行する。また、地方の車両サービス(天然ガスで動くものを対象)、トロリーバスや路面電車の購入に際して、国が援助する。
新規プロジェクトが2件開始される予定である。1件目は、輸送コストおよびロシア製品が消費者基準を満たすために必要な経費の一部を国が補填することで、ロシア製自動車と部品の輸出を支援する。2件目は、新たな更新時期を迎える救急車や救急医療車両に関するものである。これらのコストは国家予算で賄う。
[DW編集局]