2016年4月19日付の中国科技網は、「万鋼部長、中国-ドイツイノベーション大会に出席」と報じた。本記事ではその概要をまとめる。

4月13日、第4回中国-ドイツイノベーション大会がベルリンで開かれ、中国科学技術部の万鋼部長とドイツ連邦教育研究省（BMBF）次官Dr.Gorge Schutte氏は同大会に出席し、挨拶した。

万鋼部長は、「2014年、習近平国家主席、李克強総理は相次いでドイツを訪問し、ドイツと全面的な戦略パートナーシップを構築した。特に李克強総理がドイツを訪問した2014年10月、中独両国は『中独協力行動綱要：共同イノベーションの実現』を発表し、両国の中長期的な協力における新たな方針、新たな分野、新たな措置を明確にした。イノベーションは中独協力の中で重要な位置を占めている。中国では、現在イノベーション駆動型発展戦略を加速、科学技術体制改革を推進し、イノベーション型国家の建設に取り組んでいる。同時に、ドイツでは『インダストリー4.0』戦略を積極的に推進している。両国は、イノベーション分野で多くの接点があり、今後、協力の可能が更にある」と表明した。

万鋼部長は、「更に中独両国の科学技術イノベーション分野での実務的な協力を深化する」と強調した。その内容は以下の通り。

一、両国の基礎研究及び科学技術基礎施設分野での開放･協力を推進し、資源、環境、気候変動等の科学領域における両国間の大学、研究機構等の交流･協力研究を強化する。
二、双方のイノベーション協力プラットフォームを構築し、情報技術、エネルギー、環境、交通、健康及び製造業分野におけるイノベーション協力を深化して、科学技術イノベーションにより経済･社会の発展を促進する。
三、双方の科学技術イノベーションパーク及び大衆創業空間（Makerｓｐace）等の新型創業インキュベーションの協力を強化する。
四、双方の科学技術イノベーション戦略、科学技術イノベーション政策等における対話、研究及び協力を深化する。

2011年から、中国科学技術部はドイツ連邦教育研究省と、イノベーション政策、クリーン・ウォーター、電気自動車、未来都市、半導体照明、ライフサイエンスに対する科学技術協力を推進し、相次いでイノベーション協力メカニズムを構築し、ハイレベルの科学技術イノベーションを展開した。5年間の努力により、双方は顕著な進展を遂げた。

今回の中国-ドイツイノベーション大会は、国家イノベーション体系、都市化、研究開発協力という三つのセッションから構成され、双方の参加者がそれぞれ討論･交流を行った。

[JST北京事務所]