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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- ドイツ連邦環境省(BMUB)
- 元記事公開日:
- 2016/05/20
- 抄訳記事公開日:
- 2016/06/16
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原子力よりも良い選択肢がある
Hendricks: Wir haben heute bessere Alternativen als die Atomenergie
- 本文:
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ヘンドリックス連邦環境大臣は日本訪問の総括として声明を発表。連邦環境省(BMU)はこれに関して概略下記のような報道発表を行った。
ヘンドリックス大臣は訪日日程の最後に当たり福島原発を視察し、5年前の原子炉事故の結果に関して説明を受けた。大臣は初めに富山におけるG7 会合に参加し、次いで東京で丸川珠代環境大臣、石井啓一国土交通大臣等と二国間会談を行った。G7および二国間会談の主要テーマは気候保護、再生可能エネルギーの拡大、資源効率化であった。
ヘンドリックス大臣は福島のその後の復興活動状況に関して感銘を受け、津波が残した爪痕に驚きを隠せなかった。また三重苦ともいうべき地震、津波、原発事故により、財産はもとより故郷までも失ったすべての犠牲者と遺族に哀悼の意を表した。また、被災地域の人々が、村、町の除染や復興に非常なエネルギーと自信をもって取り組んでいることに感銘を受けた。
同大臣は「福島の訪問により、原子力の利用は非常なリスクを伴うことを目の当たりにした」と語り、「エネルギーミックスに関する決定は、それぞれの国が自身で下さなければならない」と強調した。「今日、原子力よりもより良い、安全な選択肢が存在している日本は、ドイツに比べて、再生可能エネルギー利用に都合の良い前提条件に恵まれている。原子力発電所の稼働期間の延長は、それでなくとも遅れているエネルギー供給の構造改革の更なる遅延につながることになる」と強調した。
東京における丸川大臣との二国間会談においてヘンドリックス大臣は、日本政府の気候保護に関する努力を強化し、再生可能ネルギーの拡大に大胆な目標を設定したことを称賛した。東京訪問に当たって、ヘンドリックス大臣は大勢のドイツ経済界代表団を引き連れ、日本側企業家と会談した。加えて、「気候保護および環境保護は両国経済に大きな経済的チャンスをもたらすものである」と強調。独日両国は、将来気候保護に関して協力を密にすることとし、両国政府の共同声明において強調した。
[DW編集局]