[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
中国科学報
元記事公開日:
2013/06/15
抄訳記事公開日:
2013/09/18

国務院、大気汚染対策10カ条の措置を発表

国务院部署大气污染防治十条措施

本文:

2013年6月15日付の「中国科学報」ネット版は、国務院常務会議が、10項目の大気汚染対策を確定したと報じた。本記事ではその概要をまとめる。

中国の李克強国務院総理は14日に国務院常務会議を主宰し、大気汚染対策10カ条の措置を提示するとともに、太陽光発電産業の健康的な発展の促進を研究する。会議では10項目の大気汚染対策が確定された。

1. 汚染物質の排出を減少する。石炭燃焼ボイラーを全面的に整理し、重点汚染業種の脱硫脱硝除塵改造を速める。都市の粉塵対策を実施する。燃料の質を高める。黄色ナンバープレートを徐々に淘汰する。
2. 高エネルギー消費・高汚染物質排出業種の新規生産能力の拡大を厳しく抑制する。鋼鉄、セメント、電解アルミ、板ガラスなどの重点業種の「十二五」(第12次5カ年計画:2011-2015年)の遅れた生産能力の淘汰任務を1年繰り上げて達成する。
3. クリーン生産を強力に推進し、重点業種の主要大気汚染物質の排出密度を2017年までに30%以上引き下げる。公共交通を大いに発展させる。
4. エネルギー構成の調整を速め、天然ガス、石炭由来メチルアルコールなどクリーンエネルギーの供給を拡大する。
5. 省エネ・環境保護の指標による制約を強化し、エネルギー評価、環境評価に合格していないプロジェクトは着工を認めず、土地供給や融資支援、電気・水供給を行ってはならない。
6. インセンティブと制約の両方を同時に実行する省エネ・排出削減の新しい仕組みを推進し、汚染物質排出に対する料金徴収を強化する。大気汚染対策に対する融資支援を拡大する。国際協力を強化し、環境保護や新エネルギー産業を育成する。
7. 法律や基準によって産業のタイプ転換と高度化を迫る。重点汚染業種の排出基準を制定・訂正し、大気汚染防止法などの法律の訂正を提案する。重点汚染業種の企業実態の情報を強制的に公開し、重点都市の大気の質ランキングを発表する。違法行為に対する処罰に力を入れる。
8. 北京・天津・河北を含む環渤海、長江デルタ、珠江デルタなどの地域の合同対策の仕組みを構築し、人口密集地区と重点大都市のPM2.5(微小粒子状物質)の対策を強化し、各省(市・区)の大気環境対策目標の責任評価体系を構築する。
9. 大気汚染情報を地方政府の突発的事件応急管理に取り入れ、汚染のレベルに基づいて重大汚染企業に対する生産制限、排出制限、自動車通行規制などの措置をとる。
10. 地方政府が地元の大気に対して全責任を負い、国務院の関係部署が連携し、節約やエコ消費様式、生活習慣の改善を提唱し、環境保護・監督に国民全体を動員する。

[JST北京事務所]