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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
- 元記事公開日:
- 2013/08/29
- 抄訳記事公開日:
- 2013/10/02
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女性の博士号取得者が益々増加
- 本文:
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ドイツ連邦教育研究省(BMBF)の委託により連邦統計庁が行った高学歴者の国際的モビリティ及びキャリアに関する調査の結果について、同省が概略以下のような報道発表を行った。
同調査によると、連邦及び州の教育研究政策に関する大きな努力が報われつつある。高学歴者(博士号を有するかどうかに関わらず大学修了資格保有者)の人口に占める割合は2001年以降上昇しており、10.5%から2011年では13.2% となっている。特に女性はその教育のチャンスを利用することが多くなっている。この傾向は博士号取得者のレベルでも明らかになっている。44歳以下での女性の博士号取得者の割合は41%と、56歳以上の年齢グループのほぼ倍になっている。2011年の博士号取得者は約752,000人であった。全年齢層において女性の割合は31%であった。博士号取得者の半数以上、52%が非アカデミックな家庭の出身である。
これについてBMBFのヴァンカ大臣は「この展開は喜ばしい。この数字は、我々が正しい方向に進んでいることを示している。特に、この数字は女性がそのポテンシャルを十分に利用するよう益々多くの女性を勇気づけることに成功している証でもある。しかしまだ改善の余地はある」と語った。
同大臣は特に伝統的に女性が少数派であった専門グループにおける積極的な展開を歓迎している。例えばMINT(数学・IT・自然科学・工学)専門グループにおける女性の博士号取得者の割合は22%で、年齢別にみると44歳以下では27%になっている。このように若い年齢層ほど女性の割合は高く、自然科学・数学の専門グループにおける女性博士号取得者の割合は、最近の比較によると一番若い年齢層では26%で、一番高い年齢層の14%のほぼ2倍となっている。
今回は博士号取得者の活動分野についても調査を行った。特に研究開発の領域においては女性の割合は少なすぎ、2011年では研究開発領域に働く女性は、64歳以下の博士号取得者99,300人の約1/4に過ぎなかった。ヴァンカ大臣は「我々はこのような規模で女性の創造性やイノベーション力を、機会均等の観点からだけでなく、我々の研究及び経済の能力の観点からも、無駄にすることはできない。」と強調。
BMBFは2007年に、より多くの女性に研究領域におけるトップの地位を開拓すべく女性教授計画をスタートさせ、2017年まで第2ラウンドとして継続する。これにより、これまで260人の女性教授が任官され、キャリアの模範となっている。これに加え大学側から提出される男女均等化コンセプトが科学領域のあらゆる段階における女性のチャンスを向上させている。大学以外の研究機関においても進歩が見られる。それら研究機関は、連邦政府と州政府間の調整を担う合同科学会議(GWK)は2011年の決議により、女性の割合の目標値を提示しその達成経過を透明化するよう要請されている。
[DW編集局]