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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
- 元記事公開日:
- 2013/09/04
- 抄訳記事公開日:
- 2013/10/09
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病原菌からの防護の向上
- 本文:
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ドイツ連邦教育研究省(BMBF)は、同省のヴァンカ大臣がハンブルク及びニーダ‐ザクセン両州の代表者と構造的システムバイオロジー・センター(CSSB)新建屋の鍬入れ式を行ったことにつき、概略以下のような報道発表を行った。
CSSBはハンブルクのDESY(ヘルムホルツ協会の加速器施設)のキャンバスに建設されるもの。同センターでは、病原菌と宿主間の交互作用について研究し、新しい薬剤、抗感染症剤、ワクチン等の手がかりを見出すため、生物学者、化学者、医学者、物理学者、エンジニアが協力する。
ヴァンカ大臣は「感染症研究の重要性は、我々のグローバル化された世界では、旅行、物流の増大によって益々大きなものとなる。バクテリアやウィルスについてはその接触、蔓延の可能性は益々多く、また加速化している。これらの病原菌がどう機能するのかを知ることによってのみ、我々は効果的にそれから身を守ることができる。この新しい建屋により、我々はそのための最善の研究環境を創りだすことになる」と語った。
CSSBにおいては、初めて2つの非常に最先端の研究テーマが結び付けられることになる。すなわち、分子レベルにおける構造の解明、そして生物学的システムの作用形態である。この革新的アプローチには、最新の、高解像光源が必要である。DESY(ドイツ・エレクトロン・シンクロトロン)のキャンパスはPETRA IIIリング(X線源)や二つのX線レーザー(FLASH及びEuropean XFEL)を有しており、生物学的プロセスを最新の光源を用いて分子レベルで解明する世界に類を見ない可能性を備えている。
CSSBのパートナーとなるのはハンブルク大学及び同大学附属病院、ハノーバー医科大学、欧州分子生物学研究所、ヘルムホルツ協会各研究センター、ラプニッツ協会等となっており、高度の学際的な研究分野において、その知識及びノウハウを結束させることになる。
連邦は新しい研究建屋に3,650万ユーロを投入、更にハンブルクが850万ユーロ、ニーダ‐ザクセン州が500万ユーロを拠出する。
[DW編集局]