[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
中国科学報
元記事公開日:
2016/08/17
抄訳記事公開日:
2016/10/26

上海市の科学技術イノベーション計画:基礎研究を推進

上海科技创新新规划:基础研究经费占研发经费10%

本文:

2016年8月17日付の「中国科学報」ネット版は、「上海市の科学技術イノベーション計画:基礎研究を推進」と報じた。本記事ではその概要をまとめる。

8月16日、上海市政府は、第13次五カ年計画(2016~2020年)期間中の科学技術のイノベーションに関する同市の計画を発表した。同計画は量子通信等のハイテク、基礎研究の推進、食品医療等の民生ニーズ等を含め、上海市に世界的な影響力のある科学技術のイノベーションの建設に全力を尽くす。

華東師範大学都市地域科学学院の杜徳斌院長は、「北京や新センと比べて、上海市は自動車製造、船舶製造、航空機製造等の伝統産業の優位性を有しており、科学技術イノベーションが産業を拠り所とした発展を目指すことが重要である」と指摘した。

上海市の科学技術イノベーション計画が初めて基礎研究経費の投入を中心性指標として提出され、「科学技術の原始創造力を強化する」という決意を示した。同計画によると、2020年までに上海市の社会全体の研究開発(R&D)経費支出の対上海市GDP比を4%ぐらいに、基礎研究経費支出の対社会全体の研究開発(R&D)経費支出比を10%ぐらいに達することを目指す。

中国科学院上海技術物理研究所の褚君浩研究員は、「基礎研究と技術の転換の周期がますます短くなる。上海市で世界的に影響力のある科学技術イノベーションセンターを構築するため、重点分野の核心的に鍵となる技術のブレークスルーを進め、独創性の高い核心技術等により産業の発展を推進する必要がある」と指摘した。

上海市の科学技術イノベーション計画によると、上海市は長三角地域一体化、長江経済ベルト等の戦略目標の実行を契機に、上海市の科学技術イノベーションの拡大、牽引、模範、サービスの機能を十分に発揮し、地域科学技術イノベーション•協力の新たな局面を切り開く。

[JST北京事務所]