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- 国・地域名:
- 中国
- 元記事の言語:
- 中国語
- 公開機関:
- 中国科学報
- 元記事公開日:
- 2016/08/26
- 抄訳記事公開日:
- 2016/10/27
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天河先進製造革新共同実験室が天津に設立
- 本文:
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2016年8月26日付の「中国科学報」ネット版は、「天河先進製造革新共同実験室が天津に設立」と報じた。本記事ではその概要をまとめる。
天河先進製造革新共同実験室の除幕式がこのほど、中国のスパコン「天河一号」の所在地である国家スパコン天津センターで行われた。天河インターネットと協同製造プラットフォームに基づき、情報化研究開発機構、先進製造企業等と共同で新興産業及び先進製造業におけるサービスを提供する。
国家スパコン天津センターの孟祥飛主任助理は、「今後、実験室はスーパーコンピューティング、クラウドコンピューティング、ビッグデータを融合し、『天河一号』に基づいたプラットフォームを構築して製造業のモデルチェンジと発展をサポートしていきたい」と語った。
共同実験室は、国家スパコン天津センターの情報技術の総合的な支援を拠り所に、国家CIMS(計算機集成製造システム)実験工程研究センター等の二ヵ所の情報科学研究機関と、天津膜天膜科学技術株式有限公司、億昇(天津)科学技術有限公司等の五つの先進製造企業から構成されている。無人機、工業ロボット、磁気浮上等の新興産業分野を含め、産業、技術、プラットフォームの統合・協同を形成していく。同実験室のスーパーコンピューティング・プラットフォームも大幅に製品の開発期間を短縮し、製品の品質を向上させ、研究開発費を節約できることが期待できる。
孟祥飛氏は、「共同実験室が実験室プラットフォームに基づき、先進製造企業のビッグデータ、クラウドコンピューティング、スーパーコンピューティング等のハイテク情報技術の利用をサポートし、システム擬似と研究開発デザイン、仮想生産、生産管理及び製品の全ライフサイクル管理等によるデータ化を実現し、ネットワーク化、仮想化、知能化改造の実現に力を入れる」と表明した。
「天河一号」は中国国防科学技術大学と天津浜海新区が研究開発したスパコンである。現在、「天河一号」システムの使用率は90%を超え、先進技術開発面における中国での更なる活躍が示されており、複数の産業分野で中国の核心的競争力を作り上げた。
この前、国家スパコン天津センターと国防科学技術大学による中国次世代100億京級スーパーコンピューターの試作機の開発がすでに始動した。次世代100億京級スーパーコンピューターの浮動少数点計算処理能力は現在の「天河一号」の200倍に達し、中国が独自に開発したCPU、高速ネットワーク通信システム、OS(オペレーティングシステム)等が多く使用され、国内の自主化率が最高のスパコンとなる。
[JST北京事務所]