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- 国・地域名:
- 中国
- 元記事の言語:
- 中国語
- 公開機関:
- 中国科学報
- 元記事公開日:
- 2013/09/25
- 抄訳記事公開日:
- 2013/10/21
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鄔江興教授:中国が「擬態コンピュータ」の開発に成功
- 本文:
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2013年9月25日付の「中国科学報」ネット版は、中国が「擬態コンピューター」の開発に成功したと報じた。本記事ではその概要をまとめる。
「新しいコンセプトの高効率コンピューターアーキテクチャおよびシステム研究開発」と呼ばれるプロジェクトが9月21日、上海において中国国家ハイテク研究発展計画(863計画)プロジェクト検収専門家チームの検収に合格した。これは中国の科学者が、バイオニクス・認知科学・現代情報技術を融合させ、構造を動的に変更可能な「擬態コンピューター」の開発に世界で初めて成功したことを意味する。
このプロジェクトのリーダーである中国工程院院士鄔江興教授によると、一般の高効率コンピューターアーキテクチャは計算速度は驚異的に速いものの、その実用効率は10%にも満たないが、それは計算のプロセスが単一の計算処理によるためである。
このような問題を認識し、鄔江興教授とその研究チームは「擬態コンピューティング」の新しい理論を提唱した。「擬態コンピューティング」は東南アジア海域に生息する擬態タコ(ミミックオクトパス)からインスピレーションを得たもので、このタコは環境への適応のため少なくとも15種類の生物に擬態できるという。
鄔江興教授は「擬態コンピューターアーキテクチャは中国オリジナルのものであり、『ゲームのルール』を変えてしまうほどの革新的な技術であり、高効率コンピューターアーキテクチャの発展に新たな方向性を示すものである」と述べた。
[JST北京事務所]