[本文]

国・地域名:
韓国
元記事の言語:
韓国語
公開機関:
科学技術情報通信部
元記事公開日:
2022/12/07
抄訳記事公開日:
2023/01/30

科学技術情報通信部、「デジタルバイオイノベーション戦略」を発表

과기정통부, 「디지털바이오 혁신전략」 발표

本文:

(2022年12月7日付、科学技術情報通信部の標記発表の概要は以下のとおり)

近年、バイオ技術は、国家の安全・繁栄と直結し、米国や中国など世界各国の技術覇権競争の中心問題として浮上してきている。米国は、9月に「バイオテクノロジー・バイオ製造イニシアチブ」大統領令(参照:https://crds.jst.go.jp/dw/20221122/2022112233745/)を発し、バイオ技術でエネルギー、化学、素材などの既存製造業を変革していく方針を明らかにした。中国は、5月に「第十四次五カ年計画バイオエコノミー発展計画」(参照:https://crds.jst.go.jp/dw/20220531/2022053132396/)を発表し、バイオ技術を基盤とした経済発展を本格的に推進していこうとしている。

一方、現在デジタルとバイオの融合の時代に本格的に突入し、遺伝子配列ビッグデータを分析し、たんぱく質の構造をAI技術で仮想モデル化する研究が進んでいる。このような先端デジタル技術の導入により、不確実性、研究期間の長さ、高額な費用といった現在のバイオ研究開発の限界が克服され、バイオが全産業分野に影響を及ぼすことになるだろう。

上記の背景から、科学技術情報通信部は12月7日、AI、ビッグデータなど先端デジタル技術を導入してバイオ分野の技術イノベーションを加速化する「デジタルバイオイノベーション戦略」を発表した。戦略では、「バイオ大転換時代、デジタルバイオで2030バイオ先導国への進入」がビジョンとして提示された。そして、①5大基盤-12大中心技術の確保、②世界最高国比技術水準85%の達成、③デジタルバイオ研究開発の集中投資、という目標を設定し、4大推進戦略、13大細部課題が提示された。

本戦略の主な内容は以下のとおり:

1)デジタルバイオ新技術・新産業の育成
ITの活用による全く新たなバイオ研究と産業の育成、バイオ技術による医薬品・素材・製品などの製造産業の変革、新たな技術による疾病対応力の強化、を目指す。

2)デジタルバイオ共通基盤技術の確保
データ駆動型の分析・制御技術の確保による精密医療の早期実現、仮想化・モデル化技術によるバイオ研究開発における期間短縮と成功確率の向上、有用物質の発掘・評価・検証を最適化・高速化する総合ポータルシステムの構築、を目指す。

3)データ中心のバイオイノベーションエコシステムの構築
国家レベルのバイオデータを共有するセントラルプラットフォームの構築、世界レベルのデータ生成・蓄積・管理システムの整備、データに基づいたバイオ研究の活性化、を図る。

4)デジタルバイオ変換基盤の整備
デジタルバイオ研究成果の発掘と事業化促進、デジタルバイオ分野の国内外での協力拡大、融合型人材養成プログラムの活性化、デジタルバイオ発展のための法的基盤の整備と規制の改善、を図る。

[DW編集局]